平成28年度 仙北地域 ほ場整備事業情報交換会を開催しました

2017年02月22日 | コンテンツ番号 22233

 平成29年2月21日(火)に大仙市役所仙北支所ふれあい交流会において、「平成28年度 仙北地域 ほ場整備情報交換会」を開催しました。

 

 秋田県では、農地の汎用化や農地の集積を目的として、ほ場整備事業を進めてきております。ほ場整備事業を実施するにあたっては、地元の農家が事業完了後にどのような農業を行うかを示した「営農構想」を事前に作成することが必須となっております。秋田県仙北地域振興局では、農家が営農構想をつくる際のヒントを得ることや、作成した営農構想の実現のために、平成24年度から仙北地域(大仙市、仙北市、仙北郡美郷町)のほ場整備事業に関係している農家を対象に「ほ場整備事業情報交換会」実施しております。

 

 今年度は、平成30年度新規採択希望地区を対象として、『大仙市 協和川口(きょうわかわぐち)地区』、『大仙市 大曲・内小友(おおまがり・うちおとも)地区』、『仙北市 神代(じんだい)地区』の代表の方々が「営農構想」についてプレゼンテーション形式での発表を行いました。また、現在工事が進められている『中仙中央(なかせんちゅうおう)地区』について「地域営農実践」についての発表も行いました。今年度は昨年度の150名を上回る170名にご参加いただきました。

 

 はじめに地域の農業に関わる方として伊藤様、若泉様よりご講演をいただきました。

 

わかじぇファーマーズの伊藤氏が講演を行っています。
     「仙北地区農業近代化ゼミナール活動事例紹介」
伊藤氏の拡大画像です
伊藤 正樹 様                    .

 「仙北地区農業近代化ゼミナール連絡協議会」は地域農業の担い手の育成を目的に青年農業者(20~30代)で構成されている組織で、平成27年度に「わかじぇファーマーズ」を結成して大仙市内だけでなく、県内外で農作物の販売活動を行っています。平成28年度は『農業と福祉の連携』をテーマに、障がい福祉サービス事業所「ほっぺ」と協力して新しい事業に着手したほか、県の販売戦略室が行うイベント「有楽町あきたマルシェ」にも参加しております。

 他業種との連携、販売、視察研修等を通じて若手農家の資質向上を目指しているとのお話をいただきました。

 

東商事株式会社の若泉代表取締役が講演を行っている様子です。
      「”こと”づくり」東商事株式会社 代表取締役 
若泉代表取締役の拡大画像です。
若泉 裕明 様                  .

  東商事株式会社は、東電化工業株式会社の関連会社として平成25年に設立され、リサイクル金属の輸出入や販売、リサイクルプラスチックの購入・販売を行うほか、平成27年には食品関連事業に参入して農産物の仕入れや販売も展開しております。

 平成28年にプレミアム食材のブランド”Cocopelli”(ココペリ)を、秋田市在住の野菜ソムリエ・アスリートフードマイスターの最上氏と共同で企画、運営しています。商品は生産者から直接仕入れたものを東京都内の仲卸に直接卸して割烹やホテル等へ提供しているとのことです。また、同年に大仙市産の枝豆をシンガポールに冷蔵で輸出を行い、販路の開拓に取り組んでいます。

 今後は県内産エゴマ商品を使用した加工品など新事業にも取り組み、秋田県の魅力を世界へ発信できるような仕組みを作っていきたいとのお話をいただきました。

 

 次に各地区の「営農構想」や「地域営農実践」についての発表を行いました。

協和川口地区の加藤氏が営農構想発表を行っている様子です。
協和川口 地区 営農構想発表~故郷をみんなで守り後世へ~
加藤氏の拡大画像です。
 加藤 輝男 様                   .

 地区のアンケート結果より、今後の農業経営について「誰かに頼みたい」という意見が多数であり、農業形態として「転作の団地化」「生産法人に集積」「加工販売」と考えている農家が多数いましたので、地域の受け皿となる法人の設立が必要でした。

 近隣には2つの法人があり、栽培技術の指導や、加工場を共同で使用するなど既存法人との連携を図る法人の設立を目指しております。また、加工部門を設けることにより、地域の女性の方も活躍できることを期待するとのお話をいただきました。

 

大曲内小友地区の大槻氏が営農構想発表を行っている様子です。
     大曲・内小友 地区 営農構想発表~みんなで支え合う
大槻氏の拡大画像です。
地域一体型農業を目指して~ 大槻 四郎 様       .

 地域の現状として、稲作中心の農業形態のため冬場の収入確保が大きな問題となっています。また、現在4つの法人が営農されており、法人化や6次産業化への意識は高いものの、中心経営体への集積率は40%にとどまっています。それらの条件を整えるためには、ほ場整備事業が必要でした。

 既存の4法人に加えて新たに5つの法人を設立して、地域全体で大豆の転作に取り組むほか、各法人でイチゴやエゴマなどの作物を計画しています。加工、販売、体験、農家民宿等を実践して「美田が広がる美しい農村」をテーマに、農業を地域の発展に結びつけたいとのお話をいただきました。

 

神代地区の大石氏が営農構想発表を行ってい様子です。
 神代 地区 営農構想発表~疏水が潤す豊かな田舎生活~
大石氏の拡大画像です。
大石 知 様                   .

 

 地区の現状として、高齢化に伴う離農者の増加、後継者不足が問題となっています。ほ場整備事業を契機として地域一体となった営農計画を練ることで、現状の問題を乗り越えようと考えております。

 中心経営体集積率を現況の26%から85%へ、面的法人集積率を1%から74%にまで拡大する計画をしています。お米や大豆の加工品作り、田植え後の「さなぶり」や稲刈り後の「なべっこ」など、周辺にある観光施設を生かして他地域との交流人口の増加による販売増加を目指しています。さらには、首都圏での直接販売を目標とする「地産都消」に取り組むとのお話をいただきました。

 

中仙中央地区の斉藤氏が地域営農実践発表を行っている様子です。
   中仙中央 地区 営農実践発表~おらほの愉芽(ゆめ)語り
斉藤氏の拡大画像です。
農業~ 斉藤 勝弥 様                 .

 平成24年度に採択されて着工5年目となる本地区は、新たな農業法人を設立し、農地の利用集積を図るという営農構想のもとでほ場整備事業に取り組んでいます。現時点で、法人は営農構想通りの4集落で4法人設立され、さらに1法人の設立も計画しています。

 平成27年には園芸メガ団地によるトマト栽培をはじめており、市場販売向けだけでなく加工用の業務向けトマトも栽培されています。今後はさらに、近隣の造り酒屋や道の駅との連携による商品開発、販路拡大を目指していくとのお話をいただきました。

 

 今回のほ場整備事業情報交換会を行うことによって、営農構想を明確にするとともにお互いの地区の問題などを共有できるよい機会だと考えております。農家同士の情報交換や連携が進められるよう期待しています。