平成27年第3回定例会10月議会知事説明要旨(平成27年10月19日)

2015年10月20日 | コンテンツ番号 10084

このたび提案いたしました議案の説明に先立ち、諸般の報告を申し上げます。

はじめに、国政を巡る状況についてであります。 安倍総理は、自らが打ち出した「3本の矢」の経済政策、アベノミクスを通じて、 雇用・所得環境の改善が図られ、景気が回復基調にある中、 今月7日に内閣改造を行い、「一億総活躍社会」を実現するため、 「強い経済」、「子育て支援」、「社会保障」の新たな「3本の矢」により、 戦後最大のGDP600兆円、希望出生率1.8、介護離職ゼロという3つの大きな目標に向け、 新たな挑戦を始める決意を示したところであります。

改造内閣においては、アベノミクスによる経済の好循環を広く全国に波及させるとともに、 50年後も人口1億人を維持し、すべての国民が活躍できる社会をつくり上げるため、 引き続き、経済最優先で政権運営にあたりながら、少子高齢化と、 それに伴う人口減少という国家的課題の解決に向け、地方創生を着実に進めつつ、 子育て支援や社会保障制度の充実強化を目指すとしており、その姿勢については、 一定の評価ができるものと考えております。

しかしながら、円安を背景に大企業を中心として企業収益の改善が進んだ一方で、 中小企業や地方では、雇用情勢や収益動向にばらつきが見られるなど、 経済再生は道半ばの状況にあり、改造内閣においては、 早期に実効性のある経済対策を講じることにより、国全体で経済の好循環を持続させるとともに、 少子高齢化や東京一極集中など、我が国の構造的課題に真正面から向き合い、 地方創生を確実に実現した上で、日本全体の活力増進に向け、 総力を挙げて取り組んでいただきたいと思っております。

次に、TPP協定(環太平洋経済連携協定)について申し上げます。 平成25年3月にTPP交渉への参加を表明して以降、我が国は、関税の撤廃や削減、 サービスや投資の自由化など21の分野で関係国との交渉を重ねてきましたが、今月5日、 米国で開催された閣僚会合において、参加12カ国による大筋合意に至ったところであります。 TPP協定は、環太平洋地域に巨大な経済圏を形成し、参加国間の貿易等を通じて、 グローバルな経済活動を拡大していくことを目指したものであり、輸出関連産業である自動車や機械金属、 電子部品などの産業に好影響をもたらすものと考えております。

一方で、農業分野における合意内容には、米の特別輸入枠の設定のほか、 牛肉や豚肉の関税引き下げなどが含まれており、様々な農産物の輸入拡大は、 国内産価格の低下に伴う農家所得の減少や営農意欲の減退につながりかねず、 本県農業に大きな影響を及ぼすことが懸念されます。

政府においては、合意内容の詳細はもとより、 農業分野をはじめとする我が国の産業に及ぼす影響等について、国民に丁寧かつ分かりやすく説明し、 国民の間に広がる懸念や不安を払拭するとともに、TPPを真に我が国の経済再生や地方創生に直結するものとするため、 企業の海外展開や多様な分野における生産性向上等の動きを加速させる所要の措置のほか、 海外との競争に対応できる力強い農林水産業をつくり上げるための万全の対策を講じていただきたいと考えております。

県としても、国の「TPP総合対策本部」の対応等に関する情報収集や、 本県への影響等に関する調査・分析を行っておりますが、 特に農業分野については、「秋田県TPP農業対策本部」を設置したところであり、 今後、生産現場への影響や国の施策の動向等を見極めながら、県独自の対策を検討してまいります。

次に、女性の活躍推進について申し上げます。 人口減少下においても、豊かで活力ある社会を実現するためには、女性が仕事と家庭の両立を図りながら、 その能力を十分に発揮することが重要であります。

国では、先般、新たな法整備を行い、 女性の採用や管理職への登用の目標などを定めた行動計画の策定を事業主に促すとともに、 優れた取組を行う企業等の認定を進めるなど、女性の活躍推進に向け、重点的に取り組むことにしております。

県としては、「秋田県女性の活躍推進本部」を立ち上げ、全庁を挙げた取組を進めるとともに、 経済団体等と構成する「あきた女性の活躍推進会議」を中心に、関係機関との連携を強化しながら、 女性がそれぞれの才能を大きく開花できる社会づくりを進めてまいります。

次に、「日本の祭りinあきた2015」について申し上げます。 今月11日、12日の2日間にわたり、横手市の秋田ふるさと村をメイン会場として、 地域伝統芸能全国大会「日本の祭りinあきた2015」が開催されました。

大会では、県内のみならず、県外や韓国、台湾から参加した30を超える団体により、 それぞれの地域に受け継がれてきた伝統芸能が披露され、来場した約2万6,000人のお客様に、 地域文化の奥深さや文化の持つ力を改めて感じていただき、昨年度の国民文化祭に続いて、 秋田の文化の底力を県内外に強く印象づけることができました。

県では現在、「あきた県民文化芸術祭」を開催し、様々な文化イベントを集中的に展開しているところでありますが、 今後とも文化の力で地域を元気にする取組を促進し、本県の文化振興と交流人口の拡大を図ってまいります。

次に、台湾から本県へのチャーター便について申し上げます。 明日20日から来月にかけて、秋田・台湾便では初となる国内航空会社によるチャーター便も含め、 合計18便が運航されることになりました。

台湾桃(とう)園(えん)国際空港の滑走路工事に伴う厳しい発着枠の制限がある中、 これまでの航空会社への継続的な働きかけが功を奏し、今回の便数を確保できたところでありますが、 今後とも、将来の定期便化に向け、航空会社や旅行会社等へのPRを継続し、 年間を通じた安定的なチャーター便の運航につなげてまいります。

なお、秋田・ソウル国際定期便が12月3日から4カ月間、運休されることになりましたが、 1年の中でも、韓国からの需要が比較的多く見込まれる冬期間の運休については大変残念に思っております。 今月22日からの南米訪問に合わせ、私自らが韓国・ソウル市の大韓航空を訪問し、 夏季スケジュールからの運航再開を強く要請するとともに、今後とも、市町村等関係機関と連携しながら、 本航空路線の維持について努力を続けてまいります。

次に、認定をお願いしております平成26年度秋田県歳入歳出決算について申し上げます。 一般会計歳入総額は6,351億848万円、歳出総額は6,278億7,821万円となり、 事業繰越財源を差し引いた実質収支は、48億7,838万円の黒字となりました。 平成26年度は、「第2期ふるさと秋田元気創造プラン」のスタートの年として、 本県の産業基盤の強化を図るため、中小企業振興条例に基づく各種施策や国の農政改革に対応する新たな取組を進めるとともに、 東アジアを中心とする海外展開や国内外からの誘客促進による交流人口の拡大に積極的に取り組むなど、 プランに掲げる6つの戦略に基づく施策・事業等を推進したほか、 消費税率の引き上げなどを考慮した経済・雇用対策等に取り組んだところであります。 以上が平成26年度秋田県歳入歳出決算の概要であります。 よろしくご審議の上、認定いただきますようお願い申し上げます。