[2006年3月31日登録]
ニセアカシア林の林種転換 ―防災に配慮する施業技術―
| 森林技術センター |
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ニセアカシア林の林種転換 ―防災に配慮する施業技術―
森林環境部 研究員 田 村 浩 喜 |
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鹿角地方においてニセアカシアは煙害跡地の水源林造成を可能にしたり養蜂に利用したりと大変親しまれている樹種です。しかし、先駆的な樹種なので森林を長期間安定した状態で維持することができません。また萌芽成長が旺盛なのでスギやケヤキなど在来の樹種は競争に負けてしまいます。 |
ニセアカシアの伐採跡地では1株の伐根から生じた萌芽が1年間で周囲7.7ヘ−ホウメ−トルを被覆し樹高2.5mにも達していました。伐根が500個/haもあれば植栽した苗木の1/3が著しく被圧されることになります。またニセアカシアは地表近くを走る水平根上に毎年継続的に根萌芽を発生させることが明らかにされています。このため隣接する林分からどんどん侵入してきます。このようにニセアカシア林を皆伐してもこれを除去するには大変な苦労が伴います。 |
 小坂町上向地内 下層にケヤキ、シナノキ、ハリギリ、 ウダイカンバ、カツラを植栽 | |
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さてニセアカシア林をスギ林などに林種転換した事例を調査しましたが「巻き枯らし」をした箇所は10年を経てニセアカシアが見られなくなり植栽木が順調に生育しています。これからの水源林整備において林種転換の重要性が指摘されるのはシラスの急斜面に生育しているニセアカシア林です。老齢化により風倒による根返りが進行し斜面崩壊を誘発すると考えられるためです。林種転換といっても一斉に全木を巻き枯らしするのではなくニセアカシアの根の緊縛力を維持するため上層として300本/ha残します。下層にはケヤキやシナノキハリギリなどシラス斜面に適した樹種を植栽します。イタドリなどが植栽木を被圧するので下刈りは7年間行います。植栽木が定着し安定した成長を開始したところで再度上層密度を調整します。上層にニセアカシアを保残し下層に後継樹を育てる方法はシラスの急斜面という防災機能が要求される立地に対して効果的な施業技術であると考えられます。 |
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